ヘビ型移動ロボット

蛇は、一本の紐状の単純な形態であるにも関わらず、体幹形状を複雑に変化させることにより、様々な環境に適応することができる生物です。こうした蛇の特徴をロボットに適用することで、従来の移動ロボットに比べ、環境適応能力の高い移動ロボットを実現することができると考えられています。また、ヘビ型ロボットは同一の"関節ユニット"を直列に多数連結することにより構成されるロボットであるため、関節単位での分離や交換が容易であるという利点もあります。

本研究室のヘビ型ロボットに対するアプローチは以下の通りです。

  ・高い運動性能を有しながら小型かつ軽量なヘビロボットの実現のための関節ユニットの機構設計

  ・ヘビロボットの最適な運動形態を導き出すための動力学的解析

  ・CPG(神経振動子)を用いたヘビロボットの自律分散的制御方法の理論的検討

特に機構の設計に関しては、環境適応能力という観点から、1関節あたり2自由度以上を有する"3次元ヘビ型ロボット"の有用性に着目し、本研究室では1関節あたり2自由度以上を有する関節ユニットの機構を考案しています。

一方で、ヘビロボットが最も速く推進できるような体形形状についての研究も従来より行われていますが、そのほとんどが運動学に基づいたものでした。そこで本研究室では、動力学を考慮したヘビ型ロボットの運動解析についての研究を行っています。

さらにヘビ型ロボットを対象とした、CPGと呼ばれる神経モデルによる自律分散制御についての研究も行っています。

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